№13 やんさ太鼓保存会が大井競馬場で開催されるフリーマーケットに出演しました
東京都品川区の大井競馬場では、週末に定期的にフリーマーケットが開催されます。最近では外国人向けの観光サイトでも紹介され、多くの外国人も訪れています。そのフリーマーケットの会場で、2019年2月24日(日)に、ひたちなか市で活動する「やんさ太鼓保存会」の皆さんがパフォーマンスを行いました。
ひたちなか市で300年以上続いた「ヤンサマチ」の伝統を受け継ぐ保存会の活動と、フリーマーケットでの演奏の様子をレポートします。
茨城県ひたちなか市で活動するやんさ太鼓保存会
やんさ太鼓保存会は昭和53年に発足した保存会です。発足のきっかけは、ひたちなか市で昭和4年まで約300年間、開催されていた「ヤンサマチ」という祭りです。「ヤンサマチ」では、地域内各町会を代表する6頭の馬が8.7kmを駆け抜ける「砂競馬」が行われるなど、大変な盛り上がりを見せていました。多い時期には、48ヶ村から参加者が集まった大祭だったと言われています。
「ヤンサマチ」は昭和4年で終わりましたが、その流れを汲んで昭和53年に勝田商工会議所 青年部が中心となって設立されたのが「やんさ太鼓保存会」です。現在は20名超のメンバーで、年間20回を超える太鼓の演舞を茨城県内各地はもとより県外でも披露しています。
やんさ太鼓のパフォーマンスをレポート!
ステージでのパフォーマンスの前に、演者の皆さんが会場内で太鼓を叩きながら練り歩きました。
太鼓の音に誘われて多くの人たちが保存会の後ろを付いて歩いていきます。外国人の多くは普段見かけない太鼓の団体の様子に喜んで写真撮影をしていました。演技を始める12:00にはパフォーマンスエリアに多くの人が集まりました。やんさ太鼓保存会会長の草壁さんから同会の紹介が行われた後、全5曲が披露されました。
「武田の郷 八幡太鼓」の演奏風景。
ひたちなか市武田地区は甲斐の武田信玄の祖先が住んでいた土地と言われています。この曲は、その時代の人々の暮らしぶりや 武田館の様子等をイメージしたものです。
こちらは「鈴女(すずめ)」の演奏風景です。
この曲は人々の五穀豊穣の願いと、豊作の喜びを太鼓と踊りで表現しています。太鼓の前に白い扇子を持った女性メンバーが登場し、観客の間近で華麗な舞を披露しました。
クライマックスの楽曲「やんさ太鼓」です。
この保存会の設立のきっかけになった「ヤンサマチ」の砂競馬を基にした曲であり、同会を代表する曲です。砂浜を駆け抜ける馬のように、演者の方々が太鼓を次々と移動しながら演奏を続けていくパフォーマンスに観ている方々も大変盛り上がりました。
最後の曲は、観客も手拍子で参加しながらの演奏になりました。およそ30分に及ぶ演奏で多くの人を魅了した「やんさ太鼓保存会」の皆さん。
同会のパフォーマンスを見るなら是非毎年8月に茨城県ひたちなか市で開催される「ひたちなか祭り」にお越しください。