当ウェブサイト「いばらきの伝統文化」は、県内各地で受け継がれている、祭りや行事、民俗芸能、伝統工芸の技術などの伝統文化に関する情報をデータベースとして整理し、広く、今後の伝統文化の継承・発展のために活用いただくことを目的に作成しています。
歴 史
茨城県は、8世紀前半、奈良時代に編纂された常陸国風土記に「土地広く、土が肥え、海山の産物もよくとれ、人びと豊かに暮らし、常世の国のようだ」と記されているように、古来から多くの人々が豊かに暮らしてきました。
中・近世においても、この地域には有力な武将が居を構え、特に江戸時代には、水戸に徳川家の藩が置かれ、江戸に近く水陸交通の要所として発展するなど、地方における政治、経済、文化の中心として栄えていました。
江戸幕府崩壊後、1871年に廃藩置県・県の統廃合により茨城県が設置され、1875年に現在の規模になりました。
以後、本県は、この地域でそれまで培われてきた産業や文化を土台に、農業、工業、科学技術、文化、福祉等あらゆる面で、大いに発展を続けてきました。
祭り・行事・民俗芸能など
祭りや行事は、その時代、時代の文化に深いかかわりを持っており、あまり知られていない祭りも含め、地域の絆として、私たちの生活の中に生きています。
また、民俗芸能の多くは、信仰と結び付き、祭りの場から発生し、継承されてきましたが、神へ奉納するためだけでなく、やはり地域の人々の結び付きを高めるためのものであり、若者たちを鍛える行事の一環として人々に親しまれてきました。
茨城県内各地には伝統的な祭り、行事、民俗芸能などが伝承されています。
これらは、人々の生活の中に密着し、習俗・信仰と結びついたものであり、地域の歴史や地域に生きてきた祖先の心意を伝えるものです。
伝統工芸
伝統工芸とは、地域で継承された技術や材料を用い、熟練した職人の手仕事で日用の品を生産する工芸のことです。
茨城県にも多くの優れた伝統工芸品が存在します。結城紬は2010年に世界無形文化遺産の登録を受け、日本だけでなく、世界にその技術が評価されました。紬以外にも水海道染色村きぬの染の友禅や藍染など、様々な染色工芸が見られます。
また、西ノ内和紙は、その丈夫で水に強い性質を行かして、雪村うちわや水府提灯など県内の多くの工芸品の原料となっています。
このように、茨城の工芸は、厚く、幅広い層を持っており、全国に通じる底力を秘めたものばかりです。